狭心症の症状、発作のタイミング、なりやすい人の特徴など。

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(※本記事は2015年に公開した記事ですが、2017年11月に最新版に更新しています)

狭心症は、突然胸の痛みに襲われる病気です。数分で治るのが通常ですが、症状に見舞われた場合、突然の症状に驚き、これってどんな病気だろう?どのくらい危険な症状なんだろう?と不安になります。

すぐにおさまり、再発もしない場合は検査や治療を行う必要はないだろうと思ってしまう事もあるかもしれませんが、放置すると心筋梗塞など命に関わる病気に進展する可能性もあります。狭心症が疑われる場合は、検査など受け、治療や再発予防を始めるのが理想的です。

当記事では狭心症について、症状や発作のタイミング、狭心症になりやすい人の特徴等をまとめました。狭心症という病気を詳しく知るきっかけになればと思います。 

1.狭心症とは

狭心症とは、何かの原因で心臓に血液を送る血管である冠動脈が狭くなり、心臓が血液不足になる症状です。心臓に供給される酸素や栄養素が不足するのが狭心症、供給が止まってしまうのが心筋梗塞です。英語ではAngina pectorisです。

狭心症の種類について、原因については下記の記事をご参照下さい。

>参考記事:狭心症の種類。6種類の分類とその内容まとめ。

>参考記事:狭心症の原因とは。原因となる5つの要因のまとめと詳しい解説

狭心症と心筋梗塞の違い

狭心症は、一時的に血液の流れが悪くなった時におこります。冠動脈のおよそ75%がふさがった状態になると、胸の痛みなどの自覚症状があらわれるようになります。一方心筋梗塞は、冠動脈が完全につまってしまった状態です。両方とも、冠動脈の血液不足でおきる病気で、「虚血性心疾患」といいます。

現在、日本人の死因の1位は癌で2位が心臓病ですが、心臓病の内訳の大半は、狭心症や心筋梗塞です。 

 

2.狭心症の症状

狭心症の3大症状は、「息切れ」、「動悸」、「胸の痛み」です。胸の痛みは、胸がぎゅっと締め付けられるような痛みのほか、胸の圧迫感、息苦しさ等があります。激しい痛みが急激に現れるのではなく、痛みが徐々に強くなるのが狭心症の症状の特徴です。発作のとき以外には、症状はみられません。そのため狭心症の症状を判断するため心電図をとる場合、発作時でなければ状態がわかりません。健康診断などで全く問題がなくても、狭心症である可能性があります。

【痛みの特徴】

  • 胸が締め付けられるように痛い
  • 胸が圧迫されるように痛い

 

深く広い範囲が痛む

狭心症の発作で胸が痛くなるときは、ほとんどは胸の中央からみぞおちにかけて広い範囲におこります。

痛みは胸全体にあらわれ、指で「ここが痛む」といえるような狭い範囲ではなく、手のひらをつかって表現するような広さです。「圧迫されているような」、「息がつまるような」、「しめつけられるような」「重苦しい鈍痛」のような痛み方をします。手のひらよりも広い範囲で胸全体に現れることが多いです。

どうにもがまんできないほど強い痛みではないこともあります。体の深いところに感じる痛みで、表面的に、「ズキンズキン」や、「チクチク」、「ヒリヒリ」するものではありません。

【痛みの場所】

  • 殆どは胸の中央からみぞおちにかけて。
  • 点ではなく、手のひらを使って表現するような広さが痛む。

 

放散痛:腕や背中、肩や歯が痛む事もある。

狭心症は心臓の病気なので、痛むのは心臓だと思うのが普通だと思いますが、狭心症の症状は、胸に現れるだけではありません。むしろ胸よりも、左腕や左肩、みぞおち、あご、歯などに強い痛みを感じることがよくあります。このため虫歯と間違えて歯医者に行った、という事もあるようです。

こういった痛みは放散痛といいます。脳が痛みを心臓の痛みだと捉えられず、他の場所の痛みだと勘違いしておこるといわれています。放散通は、狭くなった血管が伸びている方向でおきることが多く、「点」ではなく、肩から腕、のどからあごなどの面で痛むことも特徴です。例えば虫歯の痛みなら痛いのはその場所だけですが、狭心症の放散痛の場合は、痛みが胸からのどをとおり、歯まで届いているように感じます。

この放散痛がおこるケースはさほど多くはありませんが、胸の痛みと一緒に起こるだけでなく、放散痛だけがおこる場合もあります。胸の痛みがないと通常胸の病気だとは思わないと思われます。それで症状を見過ごさないよう、この現象については覚えておいていただけたらと思います。

【放散痛のポイント】

  • 歯、顎、のど、首、肩、上腕、背中、みぞおちなどが痛む。
  • 点ではなく、面で痛みを感じる。
  • 重く、圧迫感のある痛み。
  • 胸と一緒に痛む事もあれば、放散痛だけおこるときもある。

 

発作は長く続かない

狭心症の症状の特徴は、発作が長く続かないことです。通常は5分以内で、長くて10分程です。短ければ数分でおさまることもあります。ただし10秒以下の瞬間的な痛みではありません。

15分以上続くときは、心筋梗塞の可能性があります。

 

発作の回復

冠動脈の血液の流れが回復し、心筋に十分な酸素が供給されるようになれば、発作はおさまります。例えば階段をあがる負荷が原因で発作がおきたのなら、休んで負荷が消えれば、発作はおさまります。

 

3.狭心症の発作のタイミング

狭心症の発作は、運動など心臓に負荷がかかったときにおきるものと、安静時に突然おきるものがあります。

運動など心臓の負荷でおきるもの

走ったり階段や坂を上る、重いものを持つなど、普段より少し激しい動きをしたり、精神的に興奮するなどして心臓に負荷がかかったときに胸が痛くなるものです。このタイプは、「労作時狭心症」と呼ばれます。

 

安静時におきるもの

寝ているときなどの安静時に突然、発作がおこるものです。睡眠中、明け方から朝にかけての時間帯や、朝食後におこりやすいです。夜の就寝前や、お酒を飲んだ後に起こることもあります。このタイプは「安静時狭心症」と呼ばれます。

 

4.狭心症の発作があったら

狭心症の発作はあくまでも一時的なものです。発作の原因となった運動をやめ、心臓の筋肉が必要とする血液が減れば、発作はおさまります。また痙攣によって血管が縮んで血流が不足していた場合は、その状態がおさまって十分な血流が流れるようになれば症状は完全に消えます。

狭心症の状態では心筋は無傷

狭心症の状態であれば、血流量は減っているにしろ血液は冠動脈を流れているので、心筋が死んでしまってはいません。そのため心筋には障害がのこらず、もとどおり正常なポンプ作業を再開できるようになります。

 

発作があったら早期の検査を

心臓の細胞は一度重い障害を受けてしまうと元通りに回復しませんが、狭心症の段階なら、まだ心筋は無傷です。一時的な胸の痛みで症状がすぐに消えても、狭心症の可能性があると思われる場合は専門医の検査を受けるようにして下さい。この段階で冠動脈を治療できれば、心臓にダメージを残さず治癒することができます。

 

5.あなたの狭心症の危険度は?狭心症危険度チェック

生活習慣 

狭心症発生の危険は、動脈硬化によって高まります。動脈硬化は、万能の治療薬で治せるものではありません。日々の生活の積み重ねによって進行していくので、日々の生活習慣を改善して防いでいく必要があります。食事と飲酒、喫煙、運動について配慮する必要があります。

ストレス

またストレスを感じるほど心臓に負荷をかけます。一般に、まじめで神経質、攻撃的な人ほどストレスの影響を受けやすいといわれています。仕事とプライベートの切り替えをこころがけ、自分なりの気分転換やリラックス法を身につけていくと良いです。

【狭心症に影響をあたえる要素】

  • 生活習慣
  • ストレス

 

下の項目について、当てはまる項目がいくつあるか数えてみてください。

□魚より肉が好き

□濃いめの味が好き

□つい食べ過ぎる

□野菜や海藻、大豆製品をあまり食べない

□お酒が好きで毎日飲む

□甘いお菓子をよく食べる

□標準体重を10%以上オーバーしている

□タバコを吸う

□デスクワークや車の移動が多く、歩くことが少ない

□仕事のスケジュールがタイトで一息つける時間がない

□一度に2つ以上の事をするのが好き

□運動をほとんどしない

□睡眠時間は毎日6時間以下

□週休2日制なのに、2日休んだ事がない

□旅行にいっていても仕事の事が気になる

当てはまる数が多いほど、狭心症の危険度が高くなります。沢山あてはまる場合は、狭心症に要注意です。

 

A型人間

狭心症になりやすいタイプの人は、よく「A型人間」といわれます。これは血液型のことではなく、行動特性をいったものです。逆にマイペースな人を、「B型人間」といったりもします。

A型人間は、いつも精力的に活動をします。早口だったり、たべるのも早いことが多く、仕事などの結果や評価を必要以上に気にしたり、失敗を恐れたりします。この行動パターンの人は、ストレスをためこんでしまう傾向があります。

□競争心が強い

□出世欲が強い

□目標を達成しようという欲求が強い

□仕事にのめりこみ締め切りに追われている

□じっとしている事が苦手

□神経質

A型人間であることは決して悪い事ではありませんが、ストレスをためこみ狭心症のリスクを高めます。該当する場合は、ストレスを溜め込まないよう注意するようにしてください。

 

まとめ

狭心症の症状と、狭心症になりやすい人の特徴についてまとめました。もしご自身に発作と思われる症状があった場合、ここに書かれている症状と比較してみて下さい。

また狭心症になりやすい人の特徴にご自身が当てはまっていないか、確認してみてください。

当てはまっているところが多いようでしたら、一度循環器内科のある病院で検査を受けられるのが安心かと思います。

狭心症の薬や治療についてはこちらの記事をご参照下さい。

>参考記事:狭心症の治療方法とは。服薬治療の薬と、手術方法について

 

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